つちのなり
浅埜 水貴 (アサノ ミズキ)
美術学科 日本画専攻
H 1818 x W 2272 mm 150号
岩絵の具、麻紙
水牛の角の配列のリズムが印象的な作品です。柔らかい毛や 動物の体温、荒々しい筋肉の動き、獣のにおいや質感が画面 全体を濃密に覆い、その塊から切り取るように隙間の空間を 描いていく。モチーフも空間も画面の中で同じ価値で扱い、 画面全体を統一された色彩、筆致で描きながらも、しだいに 犇めく水牛の姿として骨格から再構築されてゆく、最終的な 完成作品から作者の造形のプロセスが感じられる良作である と考えます。