• Faculty of Arts / Art Award

Homage to Noguchi’s Cenotaph
久保 寛子 (クボ ヒロコ)
芸術学研究科 彫刻研究分野
H 4000 × W 7500 × D 2600 mm 200kg

 「Homage to Noguchi’s Cenotaph」は、彫刻家のイサムノグチがデザインした広島の原爆死没者慰霊碑を、鉄の骨格によって再現したものである。ノグチ案は、日系アメリカ人というノグチの出自を理由に実現されなかったが、久保は作家の文書に書かれていた数字と模型から実際の慰霊碑のサイズを割り出し、石の継ぎ目の部分を鉄のフレーム構造に置き換えて、ノグチ案を原寸で表現した。 この作品は2013年の夏までの2年間久保が留学した、テキサスクリスチャン大学芸術学部と本学芸術学部の共同プロジェクト「Sons and Daughters of the Sun and Star」の際に制作したものであり、帯状の鉄で構成された高さ4m、幅7.5m、奥行2.6mの彫刻は、ノグチ案の構造的な美しさを示し、会場である宇品の倉庫の空間を作品の力で一変させた。