生を想え
権藤 日香里(ゴンドウ ヒカリ)
美術学科 油絵専攻
H 1303 x W 1620 mm 100号
パネル、白亜地、油彩
学部4年間での実技実習で学んだことを素直に組み合わせて、作者の世界観を表明した作品である。
人物を中心とした基本的なデッサン力とその実践、動物園や故郷の風景に取材しそれを作品に取り込む柔軟性、それらの要素をまとめる構成力を、てらいなく存分に発揮して、充実した優れた作品になった。
動物の選択に関しては古い日本の伝承や神話に基づき、人間を助け導く生き物として設定しているようだ。構成し、制作する中で徐々にテーマも成熟していき、人間とその他の生き物との共生を謳うアニミズム的寓意を持つに至った。