白物語「サッちゃんの冒険」シリーズ後編
高橋 はるか (タカハシ ハルカ)
芸術学研究科 造形計画専攻 視覚造形
H 206 x W 190 x D 22 mm 4点
ケント紙、グレーボール
白物語「サッちゃんの冒険」シリーズ後編は、2011年から制作が続けられている〈白物語「サッちゃんの冒険」シリーズ〉7巻のうち、後半4巻からなる作品である。フィクションの作品でしばしば使われる「物語りの繰り返し」を、高橋は作品制作の過程と重ねながら、版画技法を応用したエンボス効果で表現している。継続的な仕事量に裏打ちされた主題のリアリティは、「本」という体裁をとってはいるが、美術作品としての鑑賞に耐えうるものである。また、制作を重ねる中で、新しい技法への取り組みも積極的に行っており、その制作姿勢及び成果としての作品の完成度は、他の学生の模範としてふさわしいものである。