• Faculty of Arts / Art Award

夢/現 (ユメウツツ)
河野 佑香 (コウノ ユウカ)
芸術学研究科 造形計画専攻 メディア造形
2’10”
ドローイングアニメーション

 コンピュータ上で描いたドローイングによるアニメーション作品である。
 幻想と現実の狭間を行き来する意識の揺らめきを、、万華鏡の如く描かれたカラフルな色彩の世界と、モノクロームで描かれた空虚な世界をもって描いている。絶えず変化変容する意識を、メタモルフォーゼによるアニメーション表現で描かれおり、卓越した技量を見ることができる。
 登場人物といえる未成熟な少女は、意図的にニュートラルな存在として描かれ、感情移入することなく、客観的な表現として非常にクールな視点として見て取れる。それゆえ、一瞬の動きにも”ハッ”っとする緊張感がある。
 また、使用されているエキセントリックな楽曲と編集のリンケージは見事であり、心地よさとリリカルな想いが交錯する、豊かな表現を醸し出した作品といえる。