土
白川 麻美(しらかわ まみ)
芸術学研究科 絵画研究分野 日本画
227.3㎝×181.8㎝
日本画・紙本彩色
和紙、岩絵の具、膠 等
白川麻美さんの修了作品「土」は、生物が生まれてから朽ちて土に還るといった自然界の壮大なテーマに取り組んだ意欲作である。
日本画顔料を存分に用いながら、うごめきそうな土をイメージしたテクスチャ―の中に、シャクナゲの花を白と黒で表現し、時間の流れや物質の変化を彼女ならではの表現方法を模索し取り組んでいる。生命はただ死んで無くなるのではなく、記憶として残っていくと考える彼女の意識が白と黒のシャクナゲの表現に繋がっていると感じ取ることが出来る。
日本画技法、材料研究とも確かなものがあり、完成度の高い秀作である。