ハンメイ
扇 大介(おうぎ だいすけ)
美術学科 日本画専攻
F150号
1818x2273mm
雲肌麻紙・水干絵具・岩絵具・銀箔
強いコントラストの背景に人物のシルエットが浮かんでおり、主題となる人物は顔をこちらに向け腰掛けている。逆光のようにディティールが判然としない中、鑑賞者は表情や人物像を想像する。
扇大介の卒業制作《ハンメイ》は、人物と対峙して伝わる内面や精神性に焦点をあて制作された作品である。
「目に見えないものをどのように描くか」
描いては潰し、色調を限界まで落とし本人の目指す人物表現に至った。デッサンや構成に荒さが見えるものの、独自の世界観と優れた色彩感覚、さらには対象に迫ろうとする真摯な姿勢と制作に対する熱意が表れた見応えのある魅力的な作品となっている。